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こちら、ちょっと前にTwitterでつぶやいたやつなんですが、かずのすけ@kazunosuke13 無条件に『肌に悪い』と思われがちだけど実際には殆ど気にしなくていい化粧品成分☝🏻 ・防腐剤(特にパラベン類) ・シリコン(皮膜が強すぎるものは除く) ・合成界面活性剤 ・合成ポリマー ・合成香料(天然よりマシな場合多い) ・石油系オイル ・タール色素(染料除く) など2019年03月11日 17:43つぶやき直後もプチバズって嬉しかったんですが10日くらい経っている現在でも未だにリツイートやいいねが地味~に伸びているんですよね!
なのでブログでもじっくり解説したいなと思って記事にしています(^_^)ゞ◎無条件に「肌に悪い」と思われているけど【気にするだけ損】な化粧品成分TOP7
化粧品って色々な「成分」を組み合わせて作られているので、中には確かに単品で見ると「肌に良くない」と言える成分もあります。そんな中でも、一般消費者中心に無条件に嫌われている成分ってありますよね。
ここではめちゃくちゃポピュラーな成分7種類を挙げみたんですが、 防腐剤 シリコン 合成界面活性剤 合成ポリマー 合成香料 石油系オイル タール色素ほとんどの方がなんとなくどこかでその悪評を聞いたことのある成分ではないかと思います。しかし実は、現在ではこれらの成分はわざわざ避ける必要がないばかりか、これらを無闇に避けるとむしろ良くない化粧品に当たってしまう率が上がってしまうとも言い換えることができる成分達なんですよね。つまり、これらの成分は化粧品を選ぶ上では無理に避ける必要がない、言ってしまえば「気にするだけ損」な成分なんです。どういうこと?!と思う人もいるかもなので、ひとつひとつ説明していきますね。(簡単な説明はTwitterのスレッドに短くまとめて載せてますので良かったらそれも見てみてください!)◎「防腐剤無添加」を選ぶと、お肌へのリスクがむしろ増えてしまう!?
この話はもう何年も前から繰り返しやってるので今更感ありますけど、はっきり言って化粧品を選ぶ際に「防腐剤無添加」を謳う化粧品は基本的に選ばない方が良いです。例外として「消費期限」というものを設けているアイテムの場合はその消費期限&保存方法に則って使用すれば問題ありませんが、消費期限が記載されていないのにも関わらず「防腐剤無添加」を謳っている化粧品は普通に防腐剤を使っているものに比べてむしろ肌への負担が大きい可能性が高いため注意が必要です。詳細は以下記事を参考にして欲しいですが、▶“パラベンフリー”は実は良くない!? 【防腐剤無添加】の問題点簡単に説明すると、化粧品は消費期限を付けない場合は未開封で3年の防腐設計を組む必要があるため、防腐剤無添加と謳っていても、消費期限がないなら未開封では3年間防腐できるということです。これは実は防腐剤の代わりに「防腐機能を持つ代替成分」を配合して防腐設計を組んでいるということを意味します。抗菌性多価アルコールの中でも防腐機能の高い成分を高濃度で配合したり、タンパク質を分解するような成分を配合すると防腐剤として登録されてなくてもそういった効果を付与することが可能です。ただし、「防腐剤」というのはごく微量でもちゃんと防腐できる成分を国が定めていて、この濃度以下なら肌に対しても安全という基準を設定しています。防腐剤代替成分はその基準が存在しないので、メーカーの自社基準に従って配合されるのですがそもそもこれまで防腐剤として長く使われてきたわけではない成分が大半なので実は十分な防腐が出来てないケースや、入れすぎていて刺激が出ているというケースもかなり多いです。そういうアクロバットなことをするくらいなら、基準値を満たした防腐剤を最低限濃度で配合する方が断然肌に優しく作ることができます。ちなみに、現在登録されている防腐剤では「パラベン類」が妙に嫌われてますが、実は防腐剤では最も配合規制が緩く、実際の刺激なども少ない成分のひとつです。<主な防腐剤の配合規制最大濃度>(最大濃度が大きい方が、刺激や毒性のリスクが低い↑)パラベン類は昔から長く化粧品に使われているので、各メーカーもこの刺激が出ない最低濃度のノウハウを持っています。他の規制濃度の極低い成分を使うよりも、普通にパラベンを上手に使った製品の方が単純な刺激などは少なく設計できます。なので、「防腐剤無添加」や「パラベンフリー」の方がむしろ肌刺激や腐敗のリスクが大きくなる懸念があるため、一般的な消費者がこれを選ぶ必要は全くありません。もちろん「パラベンのアレルギー」を持つ人は避ける必要がありますが、実質的にパラベンのアレルギーを持つ人は極々稀なので普通の肌質の人はまず問題ないことが大半です。◎日焼け止めやメイクアップ製品の「シリコン」はむしろ最適な成分
シリコンの話は結構複雑です。ヘアケアの場合は結論から言うと「シャンプーはシリコン入っていないものの方が良い製品が多いのは事実」です。ただこれは別にシリコン自体が悪いわけではないので注意して欲しいです。▶『ノンシリコンシャンプー』と『シリコンインシャンプー』について
で、肌に対しての影響の話をするとまたちょっと違った展開になります。僕はスキンケアにはシリコンはあんまり入れて欲しくないタイプ(ものによっては洗顔やクレンジングが必要になったりするので)ですが、メイクアップ製品や日焼け止めの基剤としてであればシリコン(正式には「シリコーン」)を入れるのは最適な選択だと考えています。というのも、メイクアップ製品や日焼け止めってなにより重視したいのは「安定性」なんですよね。さらにしっとり系やサラサラ系など質感を色々変えたいじゃないですか。例えばスキンケアには良いと言われる「植物由来の油脂」とかって、紫外線などが当たると酸化したり、肌の表面の常在菌で分解したりします。すると長時間のメイクや、紫外線に当たる日焼け止めの基剤としては相応しくないわけです。そういう意味では安定性がものすごく高いシリコーンは、基本分解することがないためメイクアップや日焼け止め製品は最適です。また、シリコーン類はアレルギーの原因になることは絶対ありませんし、肌に刺激になることもありません。そういう意味ではとても良い成分なんです。ただ注意点として、シリコーンって成分名だけで質感を判定するのが結構難しいです(^_^;)というのも、例えば「ジメチコン」や「シクロペンタシロキサン」という名前のシリコーンがあるのですが。これ、同じ名前なのに質感が違う原料が沢山あります。べたっとしたものからさらっ
としたものまで様々なものがあり、揮発するものと残り続けるものがあったり、成分だけでは分かりにくいです。その中には高粘度で凄くクレンジングしにくく、肌に残りやすいものもあります。普通のメイクアップ製品やスキンケア製品にはまず入っていないのですが、稀にとても崩れにくい下地とか、長時間キープできるというファンデーションなどには入っている場合があるのでそれには注意すべきだと思います。
こういったものはしっかりクレンジングしないと毛穴の詰まりの原因になったりするので厄介です。
◎肌に優しい乳化剤や洗剤のほとんどは「合成界面活性剤」
界面活性剤は以下のような4つの種類に大きく分けられるのですが、
肌に刺激になりやすい界面活性剤というのは、ほとんどの場合洗剤としてよく使われている「陰イオン界面活性剤」と、柔軟剤としてよく使われている「陽イオン界面活性剤」のふたつの種類です。現在ではいずれの種類に関してもアミノ酸系とか第三級アミン塩とか低刺激なタイプが作られて実装されてますが、1番主流なのはラウレス硫酸Naとかラウリル硫酸Naとか、第四級アンモニウム塩みたいなかなり刺激の強めの成分です。これらの成分、確かに「合成界面活性剤」です。合成して作っていますからね。ただ、だからと言って「合成界面活性剤」全部を非難するとわけが分からない事態になってしまいます。というのはなぜかというと、肌に刺激になりにくい界面活性剤である「両性イオン界面活性剤」や「非イオン界面活性剤」と言われるもののその大半も合成界面活性剤だからです。低刺激洗剤の筆頭である「コカミドプロピルベタイン」は両性イオン界面活性剤ですが、これは合成です。ココアンホ酢酸Naとかラウロアンホプロピオン酸Naとかも合成。超低刺激の乳化剤「水添レシチン」は、両性イオン系なのですがこれもレシチン自体は大豆とかから採るんですがその後水添処理をするので合成ですよね。あと肌に刺激にならない「非イオン界面活性剤」がスキンケアの乳化剤の大半を占めてますが、・テトラオレイン酸ソルベス60・トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル・PEG-60水添ヒマシ油・ステアリン酸グリセリルみたいな「ザ・合成」みたいな名前をしてるんですよ。というか、非イオン界面活性剤はほぼその全てが合成界面活性剤です。なので、『合成』かどうかで括ってしまうと全然問題ないものまで一緒くたにしてしまうので、この判断基準は大間違いです。ちゃんと成分ごとにどういう種類・性質なのかをしっかり吟味して選ばなければなりません。◎「合成ポリマー」はカチオンポリマーはやや注意だがアニオンポリマーは無視でOKこれはちょっと難しい話なんですが、「合成ポリマー」と呼ばれるものにも上の界面活性剤と同じような種類分けがあります。一般的には「陰イオン(アニオン)ポリマー」と「陽イオン(カチオン)ポリマー」が主流です。
で、陽イオン性を帯びている「カチオンポリマー」は、スキンケア化粧品にはあまり配合されないのですがヘアケア系のシャンプーとかに結構使われています。▶ポリクオタニウム-10(カチオン化セルロース)について
これね、少量なら全然問題ないんですが多めに入っていると地肌が痒くなったりするので、ちょっと注意したい成分。あと、最近では『リピジュア(ポリクオタニウム51など)』という成分がスキンケア製品に使われることがあります。▶【花粉ブロックスプレー】のメカニズムと実際の効果についてこれも基本は問題ないですしむしろ安全性の高い保湿成分として使われている成分ですが、濃度が高すぎると皮膜蓄積してしまうこともあるかも?という懸念事項も若干あります。(通常のスキンケア製品ではそういうリスクはほぼないと思います。)それで、ネット上で良く言われる『合成ポリマー』というと「アニオンポリマー」のことを指します。詳細は以下記事を参考にしてくれると良いですが、▶合成ポリマーが皮膚を冒す!? ~「合成ポリマー」とは~ (前編)
アニオンポリマーの有名な成分はというと『カルボキシビニルポリマー(カルボマー)』などですが、これは簡単に言うと「ジェル化剤」と呼ばれる成分です。水分を保持して液体をジェル状にします。言い換えると「保湿成分」なんですよ。実は「ヒアルロン酸」などもこのジェル化剤の一種で、肌をラップのように密閉してしまうとか言われてますが、水に馴染みやすい成分ですから水で洗えばすぐ落ちるし、そもそも配合量自体が1%以下とかなので密閉自体無理です。
カルボマー含めジェル化剤(アニオンポリマー)は肌への悪影響は無視していいです。
ただ、濃度が濃くなると「モロモロ」と呼ばれるカスが発生しやすくなるので、硬すぎるジェル化粧品は使いにくいものが多いかもです。◎「合成香料」は「天然香料」より低刺激&低アレルギー性!?香料についてもなんですが、実は嫌われがちの『合成香料』は、肌への刺激とかアレルギー性という意味合いでは『天然香料』より安全性が高いです。「天然香料」というと、植物の芳香成分を濃縮した『精油』がそれに当たります。「精油」を化学に疎いと「化学物質が入っていない」みたいな風に思っている人が稀にいるのですが、これは大きな間違いで、精油は数十~数百種類の芳香性化学物質の集合体です。そのため精油そのものは結構刺激が強いし、アレルギーのリスクも高いためアロマテラピーなどでは濃度にとても注意して扱われています。それに対して「合成香料」は現在では「単離香料」と言って、精油に含まれる特定の芳香性化学物質を化学処理によって抽出したもので、成分的に純度が高くなります。色んな成分が入っているから刺激になったりアレルギーになりやすいので、特定のひとつの成分だけを抜き出している合成香料はその分刺激やアレルギーリスクが低下すると言えます。つまり、刺激やアレルギー性をより低減したいと考える場合は、天然香料よりも合成香料の方が良いのです。ただ合成香料は香りの深みがないためとても平面的な香りになりがちです。香りを楽しむにはあまり適していないと言えます。また入ってるよりは入っていない方がより刺激やアレルギーにはなりにくいです。◎「石油系オイル」は最も安全性の高い油分?▶【肌荒れしない油】はあるの?オイル成分の肌荒れメカニズムと正しい使い方「石油系オイル」とは一般には「ミネラルオイル」や「ワセリン」などの石油を由来に作られる油分などですが、(一般に「炭化水素油」と呼ばれる油分全般)いずれもとても低刺激でお肌のへの安全性はトップクラスです。昔はいずれも精製度が不十分で不純物を含んでいたことから
刺激になったり紫外線で変質するということが実際に起こっていたらしいのですが、現在では精製技術が進化したのでそういうことは起こらなくなっています。ただワセリンなどはお肌のラップ効果がとても高いので、毛穴を閉塞するほどべったり付けてしまうとニキビとかの原因になることはあります。シリコーンなどと似た感じですね。スキンケア用途では刺激やアレルギーの懸念はほぼゼロです。◎「タール色素」は『染料』を避ければ安全性は高い!「タール色素」には実は色々種類があり、大きく言うと『顔料』と呼ばれるタイプと『染料』と呼ばれるタイプに分けられます。一般に「顔料」は分子量が大きく安全性が高いですが、「染料」は分子量が小さくて浸透しやすかったりタンパク質と吸着するため、アレルギーになりやすいなどの懸念があります。なので、染料さえ避ければ「タール色素」自体を敬遠する必要はあまりないわけです。またタール色素以外の着色剤だと金属粉体や天然染料を使うケースがありますが、金属粉体は金属アレルギーが起こるものもありますし、天然染料は染料の一種なので、安全性は他の染料と同様にイマイチです。「タール色素」と聞くとそれだけで危険視する人がいますが、それは間違いというわけですね。ただタール色素の表示名はとても紛らわしくて顔料と染料の区別が簡単には出来ません。▶コスメに使われるタール色素の“顔料or染料”を見抜く方法もしその辺が気になる場合はこちらの色番表を参考に選んで頂くと良いと思います。◎これらの成分を避けることで本当に良い化粧品を遠ざけているかも実際優れた化粧品メーカーであればこの辺りの事情は当たり前に理解していますので、わざわざこれらを無理に避けて化粧品を作ることはありません。良い化粧品でも防腐剤とか合成界面活性剤とかシリコンとかポリマーとか普通に入っていますし、逆にこれをわざとらしく悪者扱いしているメーカーの製品ほど怪しいものが多いという実情もあります。つまりこれらの成分を無理に避けるほどに良くない化粧品に当たる率も上がってしまうので、僕的にはある程度容認した方が良い成分たちなのではないかなと思っています。Twitterでも「わざわざパラベン避けてた…」というお声も結構聞きましたが、こういう風に避けなくてもいい成分を避けることで良い化粧品と出会う機会をみすみす逃すのは勿体ないと思いますので、
ぜひ今後の化粧品選びの参考にして頂けると良いと思います!
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